増圧直結給水方式のメリット・デメリットは?~マンションの総会で議論

今日午前中、マンションの管理組合の年次総会がありました。議題の中に「給水方式の変更」と言うのがありました。うちのマンションでは現在、水道局から供給された水を一旦地下の受水槽に貯め、ポンプで屋上の高置水槽まで組み上げて各戸に供給する方式になっているのですが、それを止め、水道局から直結で各戸の蛇口までつなぐ方式にする提案のようです(これを「直結給水方式」と呼ぶようです。ある程度高層になると圧力を増すためのポンプが途中に入るため「増圧直結給水方式」になります)。

マンションの管理会社の説明によると、現在の主流は直結給水方式で、ここ5~6年に建ったマンションではみなそうなっているとのこと(ちなみにうちのマンションは築16年です)。

利点としては

・貯水槽の清掃が不要になる(管理費の削減)
・貯水槽に水を貯めず、水が水道局から直接来るので、より衛生的
・今後貯水槽の交換(高価!)が不要になり、管理費の削減につながる

欠点としては

・事故や災害で水道局からの水の供給が止まった瞬間に断水になる
(貯水槽があれば貯まっている分だけは使える)

使わなくなった地下の受水槽は、撤去すると費用が掛かるため水を抜いてそのままにしておくそうです。ただ、総会ではある人から「水を入れたままにしておいた方が火災や災害などの非常時に少しでも水が使えていいのでは?」との質問がありました。衛生面などに問題がありそうですが、調査・検討する事になりました。

そういえば…今から30年以上前に、マンションの排水管清掃の会社でアルバイトをした事があります。業務として受水槽や高置水槽の清掃もありましたが、その時は、水を抜いて長靴履いて水槽の中に入り、人手でタンクの中をゴシゴシと洗っていました。「この程度の衛生観念なんだ」と当時はびっくりしました(洗い方も今では進歩しているのかもしれませんが)。会社の人が「高置水槽のふたが開けっぱなしになっていて雨水が入り放題のマンションがあった」とか「高置水槽の底にハトの死骸があった」とか、まことしやかに語っていました。たしか「屋上の高置水槽の中から人間の死体が発見された」なんてニュースもあったと記憶しています。

 「より衛生的になる」点では大いに歓迎ですが、「事故や災害時の備え」の面で問題ないのかどうか、もう少し知りたいような気がします。