アマチュア無線~電波障害が怖くて電波出せません

私が小学生~中学生の頃は、BCL(海外放送局の聴取)やアマチュア無線が大ブームでした。40代以下の人たちには全く理解できない世界かもしれませんが、インターネット(Webや電子メール)なんて無い時代、BCLは海外の情報をリアルタイムに得ることができる唯一の手段でした。またアマチュア無線も、海外の人たちと広く情報交換するための唯一の手段でした。どちらも、一般庶民にとっては、夢のあるとても魅力的な世界だったわけです。

当時の私も電子工作やBCLにのめり込んでいました。ただ、アマチュア無線については、通信教育の受講を親がどうしても許してくれなくて、あきらめました(当時は通信教育を受けてからアマチュア無線の国家試験を受験するのが常識でした)。ただ、もともと見知らぬ人たちと話をするのに気後れする方だったので、それほどモチベーションは高くなかったのかもしれません。

さて50才になり、自分の人生を振り返って見て「何がやりたかったんだろう」と考えた時、アマチュア無線のことを思い出しました。そこでまず、市販のテキストを買って1か月勉強し、モールス符号を暗記し、2012年の7月に第三級アマチュア無線技師の国家試験に合格しました。秋葉原のロケットアマチュア無線館でYAESUのFT-950の50Wバージョンを買い開局申請をし、コールサインももらいました(JH1***)。

でも、アンテナの購入段階で立ち止まっていて、開局以来一度も電波を出していないのです。いったいなぜ?

一番の懸案は、マンション住まいで近隣の部屋との距離が近いこともあり、電波障害です。電波障害対策について色々調べると、昔は電子機器もTVやオーディオくらいしかなかったのですが、今はインターネット機器、インターフォン、各種家電製品など、対策をしなければならないことがたくさんある旨、書かれています。電波障害が起こってしまった時の住民とのやりとりも面倒そうです。第二に、交信をウォッチしているとどうも電波を出す気になれません。聞こえてくるのはやはり、お年を召した方の声ばかり。会話の内容にもついていけなさそうで。。。

そこで思いついたのが、省電力運用で電信をやること。これなら上記の懸案は両方とも解決しそうな気がしました。と言うわけで、その後は、モールスの聞き取り練習をしていました。

ただ、残り短い(?)人生で他にもやりたい事がたくさんありますので、アマチュア無線はどうしても後まわしになってしまいます。YAESUのリグもオークションで売ってしまいました。かと言って局の免許を返上するのはちょっと寂しい気がします。4年間、立ち止ったままです。