父親の墓参りに行き、あらためて車社会の是非を考えました

父親の墓が、千葉市緑区の千葉東霊園にあります。祖母(父の母)、伯父(父の兄)も同じ霊園(厳密にはすぐ隣の霊園)に眠っているので、隣にお墓を作れば父も寂しがらないだろうと思い、ここにお墓を建てました。千葉東金道路の高田インターチェンジがすぐ近くにあり、近郊の都市圏から車で行くにも便利だというのがこの霊園の売りになっています。亡き伯父もその息子(私のいとこですね)も車を持っていて、お参りするのが楽だからという理由で最初にこの地を選んだようです。

ただ、私の母はここから千キロ以上離れた山口県下関市に住んでいるため、東京にいる私が年に3~4回お墓まいりをして掃除をしています。私は車を持っていないのですか、近年、車のない人間にはお参りが不可能なほど公共交通が縮小されて来て困っています

2009年10月にお墓を立てたのですが、その当時はJR誉田駅から路線バスが運行されていて、本数は少ないですが、うまく時間を合わせれば、駅からバスで行き来することもできました。ところが、近年、バスの運行がどんどん縮小されてきて、まずは毎日朝7時台と15時台の2往復だけになり、次に、定期運行が廃され春・秋のお彼岸と年末・年始だけになり、そして最近、年末・年始の運行まで廃止されてしまいました。

仕方ないので駅から霊園まではタクシーで行きました。片道1500円以上するのでなんとも馬鹿らしくなり、帰りは霊園から駅まで40分かけて歩きました。途中、田あり畑あり里山ありで、のどかな風景が広がっているのですが、40分も歩いていて徒歩ですれ違ったのはたった一人でした。なんかびっくりしたように向こうから会釈されました。改めてこのあたり、自家用車で移動することが大前提の暮らしなんだと実感しました。

私は東京都江東区に住んでいますが、状況は全く逆で、すぐ近くに地下鉄の駅やバスの停留所があるため普段の移動に車を使う人はあまりいません。特に若者の車離れは顕著なようです。私のマンションでは駐車場を契約する住人があまりいなくて管理組合の収入が減ってきたため、住人以外の外部の人間に貸そうかと言う話になっているほどです。江東区では公共交通機関として、レンタサイクルの整備も進められています。

それに対して、私の母が住んでいる下関でもどんどん車中心になっていて、もはや車の運転ができない年寄りが一人で生活できる町ではなくなっているようです。日本では東京区部vsその他の地域で真逆のことが進行しているようです。今後、地方では暮らせなくなった独居高齢者が大量に東京へと移動するのではないかと思います。人口減少、高齢化と東京への一極集中。。。そのうち日本は東京の中心部以外、誰も住まない荒れ果てた地になってしまうのでしょうか?