ドイツ語学習法~独検1級合格を目指して その3

ドイツ語の勉強を始めて以来長い間やっていた学習法は、教科書の中でその日授業で扱う部分を事前に読み、わからない単語を独和辞典で調べ、意味を単語帳なり教科書の余白に書き込んだ上で授業に臨む、というものでした。これは中学以来ずっと英語の学習で取ってきた方法です。しかし、これだと予習と授業が終わっただけで「あー、終わった!」となり、二度と見返しません。長い間一生懸命学校に通っても、このやり方では終わった部分を次から次へと忘れていくので、知識の総量としてはいつか頭打ちになります。終わった部分を忘れないように定着させていく暗記のためのルーチンワークが別途必要なのです。これは一般にはあまり面白くなく継続しづらい作業です。

私は、語学は勉強ではなくスポーツに近いものだと思います。例えば野球と対比すると…

  • 単語や表現を暗記すること→素振りや筋トレ
  • 文法を学習すること→ルールや野球理論の勉強
  • 授業に出ること→練習試合

に当たるのではないかと思っています。普段暗記の努力をせずに学校に通い続けることは、野球のルールブックを読み終えた少年が筋トレや素振りをしないまま練習試合に出て「野球がうまくならない…」と嘆いているようなものです。

とは言っても、基本的な1,500~2,000語については、特に暗記の努力をせず漠然と学校に通っていてもそのうちに覚えられるような気がします。どんな話題にも共通して出現する単語なので出会う回数も多いからです。ただし、その次のレベルとして、特定の話題になると出現しこれを知らないと意思の疎通に支障をきたす重要単語(例えばスポーツの話題では「引き分け(Unentschieden)」とか「準決勝(Halbfinale)」とか?、政治だと「クーデター(Putsch)」とか?)があります。一週間に1~2回学校に通う程度の勉強量だと、これらの単語に出会う頻度は何か月に一回とか1年に一回とかになるので自然には覚えられません。意識して暗記する努力が必要になります。

ただ、悪いことに、このレベルの単語や表現を覚えようとしても、今、市販の単語集はほとんどありません。あったとしても例文がついてないものばかりです。そのため、出会った単語や表現を自分でこつこつ単語集にまとめて行くことになります。ちなみに私は、白水社の「ドイツ基本語5000辞典」(岩崎英二郎)が入手できたので、この中の単語と例文を全部覚えました。今は廃刊になっているようですが、Amazonで中古本が手に入るようです。

(続く…かも)