2017年となりました。今年もよろしくお願いします。今、実家の山口県下関市に帰省しています。元日、三社参りをして来ました。
まずは近くの豊神社に行きました。ここは実家から散歩がてら歩いて行ける距離にあるので、何年かおきに思い出したように行ってます。
普段は無人の神社でお社(やしろ)も小さいのですが、印象的なのは、境内に「ぐみの実の塚」と言うのがあって、ちょっと凄惨で可哀想なお話が伝えられていることです。それは大体こんな話です。。。
昔このあたりに浪人の親子が住んでいたのですが、村人が大切に育てていた瓜が何度も盗まれ、浪人の子供が盗んで食べたと疑いをかけられました。浪人は我が子の潔白を証明する方法が他になかったため、仕方なくその子を殺し腹を割いて見せたところ、腹の中からは瓜ではなく「ぐみの実」が出てきました。浪人は我が子の潔白が証明できたことを喜んだあと、自分も切腹して果てました
。。。なんとも悲しい、救いようのない可哀想なお話です。
二社目に、住吉神社に行きました。ここは大阪の住吉大社・博多の住吉神社とともに「日本三大住吉」の1つとされていて、本殿は国宝に指定されています。
参拝の方が多くて、本殿から境内の外まで長蛇の列が続いていました。列はざっと100メートル以上あったと思います。ここを初めて訪れるまでは(このあと述べる)赤間神宮の方が有名で参拝客も多いと思っていました。ちなみに赤間神宮の方は毎年参拝のためにこんなに列が出来ることはありません。
三社目として、赤間神宮に行きました。ここは交通の便もよくほぼ毎年行ってます。
赤間神宮は、壇ノ浦の戦いで敗れた平家一門と共に海に沈んだ安徳天皇を祀る神社です。境内には平家一門の墓も並んでいます。小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の「怪談」に収められた有名な「耳なし芳一」の話の舞台でもあります。
暗く重みのある伝承とは対照的に、境内は朱塗りの社殿と関門海峡が目の前にひらける眺望で、明るく華やかな雰囲気です。毎年多くの人が訪れる人気の観光スポットでもあります。ちなみに毎年ゴールデンウィークには「先帝祭」があり、上臈道中を見ることが出来ます。
初詣の記事の割には不幸な物語があったりですみません。でも、こうして改めて地元の神社の由緒や言い伝えについて思いを馳せると、下関と言う町は古くからさまざまな物語にあふれていた場所なんだな、としみじみ感じます。歴史好きのみなさん、ぜひ一度下関へ!