五十才を機に色々と体のチェックをしておこうと思い始めました。人間ドックには毎年行っているのですが、オプションで付けられる検査はみな受けることにしました。今回、大腸内視鏡検査を受けました(プラス三万円になりちょっと高くつきましたが…)。以下は簡単なレポートです。
検査前日の朝からは素うどんと、おかゆしか食べられません。きのこ類、野菜、果物、海藻、肉、アルコール、牛乳、全部NGです(大腸の中に残るので)。私は、レトルトの白がゆを何パックも買って朝・昼・晩と食べました。量は制限されないのですが、やはりおかゆだとお腹が空きました。前日の夜9時以降は水以外口にしてはいけません。
検査は11時半時からでした。朝は自宅で下剤による腸のお掃除を済ませないといけません。朝7時半に起きてすぐ2時間かけて「ムーベン」という下剤を2リットル飲みます。下剤は「スポーツドリンクみたいな味」と表現する人もいますが、私には「甘いとも辛いともしょっぱいとも言えない何とも気味の悪い味」でした(強いて表現すれば「生臭い」でしょうか?)冷蔵庫で冷やして飲むよう指示があり、キンキンに冷えているうちは「ジュースだぞ!」と体に言い聞かせつつ何とか飲めましたが、1時間たって温まって来ると、どうにも気持ち悪い味です。苦労しながら2リットル飲み干しました。4回か5回トイレに行くと、便の色も澄んできます。下剤を飲み終え、便意が収まった時点で病院に向かいます。
病院に着いて手続きを済ませると着替えです。検査着の下は、パンツを脱いで代わりにお尻に穴の開いた紙パンツのようなものを履きます。緊張しつつ待合室で順番を待ちます。検査室に呼ばれ、名前の確認後、右わき腹を下にしてベッドに横になります。検査着がまくられ、お尻の紙パンツがむき出しになります。腕に点滴の針を刺され「麻酔入れますよー」と声がしました。全身麻酔かと思い一瞬緊張しました。でも、いつまでたっても意識はそのままです。眠くもなりません。「あれ?」と思う間も無くお尻の穴からスコープが入っていました。ものすごい手際のよさです。痛みはおろか、お尻の穴を何かが突き抜ける感覚さえもありませんでした。
検査途中は、お腹の中で「痛っ」という瞬間はありました。ちょっと強めの鈍痛というか、「生傷に触れた時の痛みを鈍く(にぶく)した」ような痛みでした。まぁ、それ以外は大したこともなく恐怖心もありませんでした。麻酔の中身は鎮痛剤と精神安定剤みたいなものだったのかもしれません。意識ははっきりしているし、眠くもないし、「ほんとに麻酔効いてるの?」と言う感じでしたが、検査が終って先生のデスクで検査結果を聞くとき立ち上がってみてびっくり!麻酔がきいていて足元がふらつきまっすぐ歩けませんでした。
「直腸に小さなポリープがあったので、まぁ、大丈夫だとは思いますが、念のため生検に出しておきましょう」とのことでした。あと「便潜血もないのになぜ検査を受けたのか」聞かれました(「自主的に」検査を受ける人はよほど少ないのでしょう)。「親戚に大腸がんにかかった人がいなければ、次の検査は5年後でよい」と言われました。
麻酔が切れるまで30分くらい病院のベッドで休んでから帰途につきました。検査の前は下剤とかちょっと大変でしたが、検査自体はあまり大したことなかったです(胃の内視鏡検査よりは楽に感じました)。
(後日談 生検の結果、ポリープはがんではありませんでした)