書道を習っていました~やめてしまいましたが。。。

小学校入学と同時に書道を習い始めました。何人かの仲間と共同で月を払って一人の先生に来てもらってました。七十歳くらいの男性でした。決まった教室はなく、一か月単位で生徒のうちを持ち回りで教室にしていました。スチール製のケースに入った硯&筆セット、墨汁と半紙をかばんに詰め週二回くらい通っていたように思います。まだ小学校の低学年でしたので、母親も付き添っていました。

当時、西日本書芸院という団体に所属していました。団体が毎月課題を決めてくるので、教室でそれを何度も練習し、一番良く書けたものを先生が回収して団体に送っていました。団体から優秀だと認められると、金賞、銀賞などがもらえたり、段位や級が上がります。団体の会員誌に自分の作品が載っていたり、一つ上の段位の欄に自分の名前がのっていたりするとうれしかったことを思い出します。小学校高学年になると剣道やら少年野球やらやることが増えてしまい、結局五年生くらいでやめてしまったのですが、初段までは取ったように記憶しています。

先生が実際に手を取って筆さばきを教えてくれるのですが、結構お年を召しているため、近くに来るとほんのりと特有の匂いがしたり、唾が半紙の上にぽたっと垂れたりして、子供心に「汚いなー」と思ったのをこの間のことのように思い出します。とても優しい先生でしたが。。。あれから四十年以上の月日が流れ、もし生きてらっしゃれば110才ですが、とっくに骨になられているでしょうか。でも、テレビで時々110才のお年寄りを見ることがあります。そういうお年寄りを見ると、70才からあと40年も生きることは凄い事だなとつくづく思います。

あの頃書道をやったからと言って、今、字がうまいかと言うと、そんなことはないのですが、落ち着きのある、じっと我慢する子供になるのには役立ったのかな、と思います。手っ取り早く字がうまくなるためにはペン習字の方がいいのかもしれません。